インディバ
温熱療法の特徴
高加温とマイルド加温
温熱療法における加温には
大きく分けてふたつあります。
高加温
42度以上の「高加温」は、熱によってがん細胞を直接壊死させることを期待する方法です。タンパク質は、42度以上で固まりはじめますが、通常の組織は毛細血管の拡張などによって42度以上になっても、熱を除去する働きがあるため局所は高温になりません。しかし、がん組織の血管は未熟なため、高温になっても血管が拡張されないため、熱を逃すことができず、固まって死滅してしまうのです。全身に高熱を加える治療にはリスクも伴いますが、現在では、局部に対して効率的に深部加温ができるような技術も発展してきました。
マイルド加温
「マイルド加温」の目的は、39度前後の熱を加え、それによって増える特殊なタンパク質「ヒートショックプロテイン(HSP)」の力をかりることにあります。HSPが増えると、傷ついたタンパク質が修復されて、細胞を守り、ストレスを防御し、免疫力をアップさせてくれることがわかっています。化学療法の増強効果、プリオン病、アルツハイマー病、パーキンソン病、白内障、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、各種神経変性疾患にも有効であるという事例も報告されています。
インディバによる温熱療法
現在、船戸クリニックでは、「インディバ」を用いた温熱療法を行っています。インディバで高加温による深部加温とマイルド加温、どちらも実施することが可能です。
インディバとは、2つの電極で体を挟み、高周波のエネルギーを加えることで加温する装置を用いた治療法です。通常、内臓がんや転移巣は体の深部にあるやめ、表面からの加温では十分な治療が難しいのですが、インディバは、特許技術により、加温したい深部に熱を発生させることができます。