コラム

癌のアセンション(次元上昇) 

船戸 崇史       

 


 妙なタイトルで失礼します。アセンションは次元上昇とか次元回帰と言われています。一時流行しましたが、現在はその渦中あると言われています。世界で起こっている戦争や貧困、異常気象など全てがこのアセンションの為だとも言われています。
 では、そもそも次元とは何でしょうか?具体的な事例で見てみましょう。


【Sさんの癌】

 全ての出来事には意味があります。しかもその意味は多層性で、意味の地層とも言われています。このそれぞれの地層を次元といいます。・・・これは実は癌も同じです。
 先日あった S さんの事例です。 S さんは、家族内での不和が悩みの種でした。ご主人は厳しく S さんに当たり、嫁とは数年来話もした事のない関係が続いていました。しかし、それが解消されたのです。 なぜでしょうか? S さんが、嫁に「私が全部悪かった」と深謝され和解されたのでした。しかし、なぜ深謝されたのでしょうか?それは S さんが自分の人生に時間がなく自らの人生に思い残しがないように精算したいと考えたからでした。 しかし、なぜ人生に時間がなくなったのでしょうか?それは、 S さんが進行した乳癌が全身転移し、とうとう末期となられたからだったのです。実はこの末期癌が、何をしても理解してくれなかった頑固なご主人をも変えたのでした。 
 この様に現れとしての出来事には、幾層もの意味が重なっています。これが意味の地層であり、次元が違います。この一つ一つの地層(次元)は「なぜ?」で繋がっています。実は、物事の解決とは同じ次元の中ではなし得ないことも多く、その場合、より高位の次元で解決されることが多いのです。日常生活レベルの連続では、 S さんはご主人や嫁とは和解は困難でした。しかし、最も次元の高い S さんの心が、図らずも「癌末期」という厳しい状態によって初めて S さんの心を変え、嫁もご主人も変え、家族の不和を融和へと変えたのでした。
 私たちは、兎角同次元の中で物事(事件)を解決しようとしますが多くは困難です。なぜなら、事件の原因と現れとは次元が違うからです。真の解決の為には原因の次元まで「なぜ?」を深める(次元をあげる)必要があるのです。


【次元の違いの訪ね方―なぜ?】

 現在、地上は不協和音に満ちています。戦争(暴力)が起これば、より強い暴力(核武装など)で威嚇して目には目を歯には歯をもっての対抗処置を抑止力という言葉で莫大な軍事費が投入されています。(文字通り同じ次元で対抗している) また異常気象も同じです。 CO2 による温暖化です。なぜ CO2 が多くなった?経済活動発展のための過剰な化石燃料消費。なぜ経済(お金の動き)が発展したのか?お金を動かしたい?そして最終的に戦争も温暖化も延いては「人間の心と欲」に行き着きます。国家間の戦争も、異常気象も人間の心の現れに過ぎなかったのです。同次元での対処では根本的には解決しません。なぜなら欠落した視点があるからです。それが次元です。「なぜ?」戦争(暴力)になったのか?なぜ、温暖化したか?この次元の違いを紐解く鍵が「なぜ?」と尋ねる事なのです。


【時代のアセンション】

 では、時代のアセンションとは何でしょうか?色々な情報がありますが、私は雲黒斎さんの著書※1が参考になりました。それによるとアセンションとは「 3G から LTE へ」と完結に述べられています。これは、スマートフォンなどの通信速度規格ですが、 3G とは 3rd Generation で LTE とは Long Term Evolution の略です。従来の通信速度( 3G )よりも早くなった規格 LTE ができたよという話ですが、これを文字って現代の世界観を3Gに縛られた世界と言っています。 3G とは義務・犠牲・我慢です。アセンションした次世代は、 LTE ,つまり愛( Love ),感謝( Thanks ),楽しさ( Enjoy )を価値観とした時代へと変わる。これをアセンション(次元上昇)と言っているのです。千年ぶりだそうです。
 つまり、全ての行動の原動力が従来は 3G だった。これからはLTEを価値観に生きてよい時代になったという事なんです。つまり、その行動に、その仕事に、その人に「愛」を「感謝」を「楽しさ」を感じるか?を行動根拠とした生き方です。義務、義理、我慢の 3G で生きてきたからこそ、次なるステージアップが許されたのです。


【癌治療―癌をつくる呪文 】

 そして最も驚いたことに、このアセンションこそが私が言う、癌の根本的治療法と同じだったのです。従来、西洋医学は癌治療も同次元で対抗しようとしてきました。メス・抗がん剤・放射線はいずれも「3次元から消す」という3次元の作業ですね。実はエビデンス( EBM Evidence based medicine )というのは同次元であることが多い。これをカバーするのが NBM ( Narrative based medicine ) なんですね。なぜなら、物語の中に癌の原因が隠れているからです。
 癌の原因とは何でしょう。従来より私は癌の原因は「悪」ではなく「無理」であると言ってきました。まさに、この 3G が原因だったのです。私は以下の様に表現します。
 きっと最初は「~したい」という「意志」の次元であった仕事。これは、エンジョイや愛の次元といっても良いですね。仕事ができると、そこに期待と要望が募る。ついつい我慢( 3G )をして「頑張らねば」と汗をかき出す。いつしか仕事が義務( 3G )になる。義務は汗(^^;; この「″」ですね)つまり、意志の「し」に「″」がついて意地(いじ)になった次元とも言えますね。それでも、加えて良い仕事だと周囲の期待と要望がますますかかる。私が頑張ればなんとかなる(犠牲心= 3G )と、さらに頑張る( 3G を重ねる)。すると、意と地の間に固りが出来始める次元へ入る。これが意固地(いこじ)。そう、この固りこそが「癌」だったんですね。本人は良かれと思っていますが、細胞はどんどん低分化、未分化へと変化します。(癌は通常分化度は低い)つまり、 3G によって次元はどんどん下がっていくのです。(次元が下がる=愛から遠ざかる)私は、この次元低下をきたすこの 3G を「ネバネバの人生」と言っています。我慢・義務・犠牲とは「~せねば(・・)」「~せねば(・・)」と無理して頑張る事を言いますね。癌化とは「ネバネバの呪文」の結果だったのですね。如何でしょうか?


癌治療―癌を治す呪文

 さて重要なことは、癌治療です。現在の癌治療は、同次元です。目に見える3次元的癌を3次元的な方法(手術、抗癌剤、放射線)で3次元的に消滅させ目に見えなくします。これはこれで、「癌細胞を減らす」という事で意味があります。しかし、それでは数を減らしただけ(目に見えないだけ)で治したことにはなりません。なぜなら、癌の原因は、もっと異次元にあるからなのです。そう最終的に癌の原因は 3G だったんですね。
 では、どうしたら癌治療になるのでしょうか?そうです。次元上昇です。癌のアセンションですね。言うなれば、上述の癌化の次元低下を逆回しすれば良いのです。この逆回し自体が真の「癌治療」になるはずです。
 これは癌細胞が生きていてくれるからこそ可能です。
 雲さんの言うアセンションでは、「 3G ⇒ LTE へ」というキーワードでした。では、癌治療では実際どうしたら良いのでしょうか?
 癌は「意固地」の中にある「固り」だと申しました。この固まりを消すこと。すると「意固地(いこじ)」は「意地(いじ)」になります。次に「じ」の「″」を取って「意地(いじ)」を「意志(いし)」にすればよいのです。
 ポイントは、どうやって固まりをほぐし、「″」を取るかです。私は「ネバネバ」を「セラセラ」にしたら良いのではないか?と考えました。「セラセラ」とは「楽しい人生=お気楽な人生」(ケセラセラ: Que sera sera スペイン語=「なるようになるさ」)という意味です。私はこれを「ネバネバの呪文」から「セラセラの呪文」への転換と話しています。こうして、自らの心の呪文を変えるのです。「~せねば」と 3G で生きていた自分を手放し、「ま、いいか!」という思いを持って「ケセラセラ」を呪文に、「楽しいか」「嬉しいか」「わくわくするか」「愛おしいか」「そうしたいか」をバロメーターに LTE で生きるのです。すると、必ず次元は上昇するはずです。いや、上昇します。


【3Gの抵抗・・迷惑の正体】

 「おいちょいっと待った。そんなことすると、周囲に迷惑がかかるじゃないか!」とあなたの従来の規範( 3G )は「セラセラ」を止めにかかります(あなたの「ねばならない」の「ネバネバの呪文」規範の発動です)。しかし、ここが肝心ですが、迷惑とはなんでしょう。私は、他人様に迷惑をかけて良いとは言いませんが、この場合は全く違います。他人様 A からの依頼は、実はその A さんのためであり、依頼を受けた「あなたのタメではない」という認識は重要です。依頼された要件が、あなたの努力で完結すれば、当然 A さんはあなたに感謝します。しかし、なぜ感謝するのでしょうか?そもそもその依頼は A さんに取ってメリットがあるのです。 A さんのメリットを確保してくれたから、感謝するのです。言葉は悪いですが、貴方は単に便利屋だけかもしれないのです。 A さんはあなたの健康を祈っていると思いますか?大事なことは、 A さんとは別に、あなた自身の「私がやらねば、悪いから・・」という犠牲心なのです。そのネバネバの呪文で貴方は癌を引き寄せてしまった。  
 今後は、その依頼主や仕事に、あなた自身がまず「楽しさ」や「愛」を感じるか?で選択されては如何でしょうか?「いやいや、折角私を頼ってくれたから~」??そら来た。これが危険な 3G 発動ですよ。ですから、それを(最初は勇気を持って、上手に)お断りすれば良いのです。当然その A さんは困惑されるでしょう。「なんてやつだ~無責任な!」とか怒るかもしれません。しかし、なぜ怒るのか? A さん自身の利益を確保してくれなかったからです。あなたの身体をいたわって怒っているのではないのです。この勇気によって貴方は重要なものを守りました。分かりますか?あなた自身の身体の細胞達です。そして、貴方は気がつきます。「あらら、私がやらなくとも誰かが上手(うまく)くやってくれるものだ」という事を。
 そうです、実は何もあなた自身が一人で頑張る必要なんてなかったのです。それを、貴方が、勝手に「私がやらねば~」って、「それが思いやりだ~」って頑張ってきたんじゃないですか?辞めましょう。その生き方。それだけ思いやる心があれば、それをもっと、あなた自身の身体の細胞達に向けましょう。他人への思いやりと同程度でいいので、あなたの身体にも思いやりを持って接してあげて欲しいのです。「ありがとね」って。


【LTEで生きると】

 貴方自身のこうしたい生き方によって、きっと従来の友人は去るでしょう。それでいいのです。 3G で集まった友人は、言葉は悪いですが、寄生虫みたいなものです。多くは「あなたに良かれ」と思う仲間ではなく、「自らに得だから」付いているに過ぎないからです。 LTE で生きた時、貴方の周りには、愛と感謝を共有した楽しい仲間が集うことでしょう。それだけ、貴方自身が次元上昇、アセンションした証拠なのです。
 今のあなたの周囲は如何ですか? 

 質問: LTE で生きねば!って、 LTE ?  

【新時代の心構え】


 現代医学は長足の進歩を遂げています。しかし未だに癌撲滅は成し得ません。それは、従来の価値観で癌を異物、不幸、敵とみなし、3次元的に消すことだけを目指したからに他なりません。消す手段(手術、抗癌剤、放射線)ではなく、なぜ出てきたか?癌は私たちに何を問うているのか?我々はもっと癌の声を傾聴しなければなりません。
 当院で行った癌患者さんへのアンケートの結果から、癌の言い分は一つです。「変わりなさい」です。自己変革。「従来の生き方は卒業して、新しい生き方へ変わりなさい」でした。
 ひょっとして、人間に与えられた癌や病気は、社会に与えられた貧困や不条理は、また世界に与えられた戦争や異常気象は、神が自らの一部である私たちに神性を呼び覚ますためにお与えになられたプレゼントなのかもしれません。
 「愛と感謝と楽しさ」こそが、これからの時代、次なる千年の新時代の人間としての価値観と心構えだと教えてくれているに違いないのです。 

  ☆新時代の呪文は、表現が違えど意味は同じです。

♪スペイン語:「ケセラセラ」
 癌化の過程
  「意思(いし)⇒「意地(いじ)」⇒「意固(いこじ)地」
 癌根治の過程
  「意固地」⇒「意地」⇒「意思」
♪天才バカボン:「これでいいのだ」
♪禅僧、野口法蔵師:「オンマニベメフン」
♪笑顔のイスラム教ガイド:「インチャッラ」
♪マリリン(ネイテイブ・アメリカン、メデイスンウーマン):「ホーミータクヤセン」
♪カニ踊りの越智啓子先生:「全てはうまく行っている」


   
※1)「もっとあの世に聞いた、この世の仕組み」雲黒斎著、サンマーク出版