今年も後わずかとなりました。まだまだ痛みの多い方もおられると思いますが、まずは、何とか年越しができそうです。来年もますます地域の中で親しまれる医療介護機関として専心したいと思っております。今年一年、ありがとうございました。





 「人は治るようになっている」癌治療の鉄則 

船戸 崇史
 

 最近のNON病外来から、特に重要に感じる事を今回はご紹介したいと思います。
 NON病外来は、「本来私たちは病気にならない(none)力を持っており、それにも拘らず出てきた病気の原因が自分の生き方に有ったことに気が付き、その生き方を元に戻せば、本来病気など無い(none)」事に気が付くことを目的とした外来の事です。結果的には、殆どが癌患者さんのご相談が多く、特に3大西洋医学的治療(手術、抗癌剤、放射線)をやりつくし、もうこれ以上治療法がないと言われた方のご相談が多いです。癌治療に関しては、あれだけ頼りにしてきた西洋医学から見放され、これからどうしたら良いのか?という問題は切実です。
 あたかも羅針盤を失った船のようです。
 私は、とても重要な鉄則が3つあると思います。これは新しい羅針盤とも言えます。

   1、「人は治るようになっている」
   2、「癌にならない人はいない」
   3、「あなたも私もいずれ死ぬ」


  1~3は相互に矛盾している様にも見えますが、そうでもありません。



【 鉄則1、人は治るようになっている 】
 
 本来、人は自然治癒力をもっています。治るようになっているのです。例えば風邪の症状を考えてみて下さい。咳、鼻水、吐き気、下痢、発熱、倦怠感など、大変不快なものです。しかし、どれも入ったウイルスを体外へ排泄するための体の治癒機転なんですね。咳、鼻水、嘔吐、下痢はまず体外への排泄手段です。体内へ入りこんだウイルスは、免疫により燃やされます。これが発熱。伴って全身倦怠感を感じ、これにより体を休め修復機転を早めます。これら風邪の症状(不快感)を通して、「なぜ風邪をひきこんだか?」を反省させ、二度と引き込まないための生活を心がけようとします。
 この一連の反応群を「風邪」と呼んでいます。あなたが治そうと思わなくとも、体は自然にこの機転を発動します。外傷も同じで、治そうと思わなくとも、体は自然に治そうとします。
 これを自然治癒力と言います。
そうでなくては、生命誕生以来の数十億年以上に亘り、自然淘汰の末に今我々が存在出来る筈がないではないですか。
 そうです、本来、私たちの体は自然に治るように出来ているのです。
 この鉄則は極めて重要です。自然に叶った生き方をしていれば、身体は治るのです



【 鉄則2、癌にならない人はいない 】

 しかし、一方で癌の患者さんが増えています。現在2人に1人が癌になる時代と言われます。しかし、正確に言うとこれは間違いです。2人に1人ではなく、2人に2人ともが癌になっています。すると、1の「体は治るようになっている」と矛盾するように思うかもしれません。しかし、事実はこうなのです。
 癌細胞を造らない人はいません。早い人で3秒に1個。遅い人でも30秒に1個の癌細胞が出来ています。癌にならない人はいないのです。しかし、本来私たちの体には自然治癒力が備わっており、それを排除する仕組みを持っています。免疫と言います。(自然治癒力の1つ)この免疫が自然にしっかり発動すれば、癌細胞は無くなります。
 体は、本来、癌細胞を消すように出来ているのです。
 しかし、近年この免疫力の発動が不十分な人が増えてきました。その結果、2人に1人は癌細胞の発育を止めきれず、増殖させてしまっているのです。つまり、免疫が働く事を邪魔しているのです。何が邪魔しているのでしょうか?それは、あなたの生き方です。一度の失敗は大丈夫ですが、それが続く(習慣化する)と免疫力は間違いなく低下します。すると毎分できる癌細胞の掃除のし残しが徐々に増えてゆくと言う訳です。
 では一体どういう生活(習慣)が癌細胞を増やしているのでしょうか?私は5つの生活習慣に注目しています。これこそが、癌を発育させる生活であり、いわば「癌の原因」とも言えます。
 見方を変えて、いわゆる癌生活をご紹介しましょう。

不眠生活:眠らないということです。これは最も重要だと思っています。なぜなら、癌細胞を消している免疫は主に副交感神経が支配しています。この副交感神経は夜間に活性化しますから、眠らないと言う事は癌細胞を消していない事になります。連続した6時間以上の良好な睡眠が重要です。しかし、近年なかなか眠れない人が増えました。原因は3つ。ⅰ、不安。心配事があっては眠られません。ⅱ、痛み。痛みがあっては眠られません。ⅲ、仕事で眠られない。不安も痛みもないが多忙で眠られなくても結果は同じ。これら、ⅰ~ⅲは、癌細胞を残す習慣になりますから、直接的な癌の原因といえます。良く眠るための、抗不安薬、睡眠薬。痛みを取る鎮痛剤。多忙なら離職、転職も全て癌治療といえます。
それくらい、眠らない不眠生活は癌生活
の根幹です。

 ⇒よって6時間以上連続した良好な睡眠が重要。良眠生活と言います。


軽食生活:食事を軽視した生活です(造語)。本来、食事=身体です。食の軽視は、体を軽視することになります。健康で健全な体に病気はつきにくいものです。それなら、健康で健全な食材、食生活が必然であると言えます。食事だけで全てが解決するとは思っていませんが、変えれば変えた分の変化は必ず起こります。めざすは、自然な身体です。まずその場所、その季節に合った体つくりが重要です。方法は簡単で、その場所の水を飲み、旬の地場産の食材を頂くこと。不自然なものは入れない。添加物は自然なものだけ。自然な遺伝子組み換え食はあれば使用可(あるかが問題)。食事習慣は、最も手軽に即効性がある重要な手段です。
食事(食材と食習慣)を軽視し、便利で
手軽で安く早い食習慣は、手軽で軽率、
早死の人間になりかねないので注意。

⇒よって、自然な食材を使った正しい食事が重要。正食生活と言います。



短足生活:運動しない生活です。歩かない生活のため、足を必要とせず、足が短くなっている生活を言います(造語)。本来運動は基礎代謝もあがり、基礎体温も上がります。消化器系、筋骨格系、呼吸器系、泌尿器系、循環器系、神経系、免疫系に有効だと言われます。認知症を予防し発癌も予防します。特に癌は、全く動かず事務仕事だけをしている場合と比較すると、30分歩くだけで癌発生率が女性で16分の1、男性でも4分の1になるというデータが有ります。スポーツなど体を酷使する必要はありませんが、1日1万歩を目指し30分朝夕に歩く習慣が重要です。(朝夕で6000歩。日常生活で3000歩の合計9000歩は歩きたいですね)。歩くと、運勢が延いては運命が変わりますから、運命を動かしたい人に運動は必要です。足も短くなりません。勿論、癌もこのままで良い人は動かないことが重要。

⇒よって、体を一日最低30分以上は動かす事が重要。運動生活ですね
一日一汗がよりベター。


冷え冷え生活:(身体の冷えと懐の冷え。造語)冷えは癌の発生と発育をしやすくします。理由は簡単で、癌を抑制する細胞内のタンパク質であるHSP(Heat Shock Protein熱ショックタンパク)は加温で増加し、逆に低体温では活性化しにくい事が分かっています。1度の体温上昇で癌の抑制細胞であるリンパ球も30~40%活性化する事が分かっています。加温方法は簡単で、入浴で大丈夫です。42度のお風呂に10分。41度なら15分。40度なら20分の連続した入浴(週2回)が最も免疫活性を上げ、HSPも上げる事が分かっています。つまり熱がある状態というのは、体にとって良いのです。ただし、38度を超えているのは、良からぬ外敵の侵入を考えなくてはいけませんが、それでも体を治そうとする反応であることは間違いありません。体の冷えはこうした仕組みをブロックします。シャワーは体を冷やします。
 一方懐の冷えは、安かろう悪かろうの食事しかできず、他人や自分への思いやりもできません。勢い暗くつまらない生きがいのない人生になりがちです。こんな人生はもう終わりたいと思えるかもしれません。ただこの投げやりな生き方の問題は子々孫々にまで遺伝すると言う事。そういう意味で、体の冷えより懐の冷えは怖いですね。
しかも癌はこの冷え冷え人生を喜んで加勢してくれます。

⇒よって、体も懐も温める事が重要。
加温生活ですね。


むっつり生活:笑顔のない生活です。笑いは直接的にホルモン(β―エンドルフィン)を分泌し、免疫活性を上げる事が証明されています。一笑(ひとわらい)3000個の癌細胞が死滅するとまで言われます。笑いが癌を攻撃するのではなく、ホルモンの働きで免疫細胞が活性化し癌細胞が死滅するのです。何と、笑わなくとも作り笑顔ですら効果がある事が分かっています。ですから、癌生活で言うと、笑ってはいけません。皆さん、どんな時に笑顔になれないでしょうか?
 私は3つあると思います。
ⅰ、不安や心配事があって笑顔の人はいません。不安は未来からやってきます。
ⅱ、後悔や未練も笑顔が出ません。後悔は過去からやってきます。
ⅲ、怒り、恨み、ひがみ、愚痴も笑顔がありません。これらは、「~してくれない」という口癖とともにやってきます。してもらって「当たり前」なんですね。通常は。感情が先に動きますから、「むかー」とか「いらー」と来たら、実は気が付くチャンスなんですね。間違いなく、自分の中の心の習慣、「当然!」「当たり前!」「常識でしょ!」「決まってる!」という気持ちのトリガーを引いた証拠なんです。この感情を我慢するか爆発させるのが癌生活。(しかし、爆発させれば毒はある程度出て少々楽になりますが、この毒は回って返ってきます)ここを察知して、まずは深呼吸し自分の心(常識)に「本当か?」と尋ねるゆとりが欲しいですね。

⇒よって、笑顔の有る、笑い声の絶えない生活が重要。微笑み生活ですね。





 如何でしょうか?癌の発育を促進する5つの生活から、癌を抑制する5つの生活への転換こそが重要なんですね。
  この2番目は免疫生活として重要なんでもう一度まとめます。免疫力を活性化し、本来の癌を制御する力を回復するための生活は、①快眠生活②正食生活③運動生活④加温生活⑤微笑生活の5つです。これは本来人間として普通の営みであり、実は特別なことではありません。米国スタンフォード大学のニュースレターによると、この①~⑤の実践は西洋医学的癌治療の6倍もの効果(乳癌の再発予防効果としてです)があったと言われています。だれでも、どこでも、安くできる健康法こそが、私は正しいと信じています。



【 鉄則3、私もあなたもいずれ死ぬ 】
 
 厳しい事を書きますが、そもそも西洋医学的に癌治療を行い、病院の医師から「もう何もする事がありません」と言われて、当院へ在宅緩和ケアを希望されて退院される患者さんの平均余命は2か月です。つまり当院を受診された段階ではかなり病状は進行し、しかも抗癌剤で通常の免疫力も削がれていますので、より体力的に厳しくなっていることが多いです。
 ここで、ぜひ覚えておいてほしい鉄則があります。それは「私もあなたもいずれ死ぬ」という事です。つまり、我々は「癌が治らなければ死にますが、癌が治ってもいずれ死ぬ」と言う事です。つまり癌治療において私たちが出来る選択肢は「生きるか死ぬか?」ではなく「いつ死ぬか?」だけなのです。勿論、死ぬのは分かっていても、人情として長生きしてほしい。それは当然です。しかし、「死期を自覚」することで死期を早めることはありません。それどころか、最期の願い、遣り残しや思い残した仕事をしっかりやり遂げて逝くことが出来るのです。私はこの最期の遣り残した仕事をやり遂げて還って頂く事は、殊の外重要だと思っています。自分の人生に終止符を打ち(覚悟を持ち)子々孫々に命を伝承すると言う目的からこの項目を癌治療の鉄則に加えました。

 付録)実は(うたい)をはじめました。今、「養老」を学び始めました。まさに養老の滝の有るここ養老の地に開業して実に21年間、恥ずかしながら養老の滝を詣でたことがなかったのですが、この謡を聞きながら、行きたくなりました。
 水が酒に変わったと伝えられる孝行息子の伝説の伝わる滝です。滝は30mもの高さがあり、美しくとても気持ちの良い場所です。西暦717年、元正天皇がこの水の素晴らしさに魅了され、元号を霊亀から養老に改元し2度も訪れたという名勝です。
 この滝を見ながら、謡の内容を思い出しました。
 


そうです。まさにこの「岩井の水」が、養老の滝の水であると思います。



【 鉄則4、養老の水を感謝して頂く 】
 
 元正天皇が、神秘なほどのこの水に魅了され、元号まで霊亀から養老とまで変えられるほどの醴泉。
西暦717年の事です。
説明文では、「肌がツルツル、髪も黒くふさふさとなり~」っとある。
早速、実行してみました。