コラム

ペインティングセラピー(絵画療法)について/光と闇、そして色彩

村田 家恵子
このペインティングセラピー(絵画療法)は、色彩を通じて心の世界を表現します。能動的に色彩を体験するとき、心の空間を様々な色彩のパワーで満たせます。 そうして色彩の治癒効果を心に取り入れ、マクロコスモス(光と色彩と闇(エネルギー))と、ミクロコスモス(魂・心・肉体/思考・感情・意志)のつながりを強め、それぞれの3要素間のリズムとバランスを取り戻し、健康な状態へと整えてゆくのです。

人間は皆、すべての色の性質=「虹」色の性質を持っていきます。色を描くことによって、この内なる「虹」に働きかけ、より素晴らしい虹へと変化・発展させてゆけるのです。

以下に、色の簡単な説明と効果のあるとされている病症を紹介します。

色 彩 説 明 効 果
マゼンタ 精神が物質に結びつけ、そして浸透する時、「扉」の役目をする第1番目の色です。創造的な生命力の強いパワーがあります。
「心の働き」を助けます。肉体の諸器官全体を統合し、結びつけ、バランスとハーモニーを与えます。神経炎、パーキソン病、喘息など。
カーマイン 意志の領域と大地(地球)と深く結びついており、熱(エネルギー)と深く関わりがあります。心=心臓を養い、人間の愛とはどのような姿かを示します。 慢性の病気を持つ人、内なる静けさを得られない人、うつ症、神経炎など。
ウ゛ァーミリオン 自意識の始まりの気分をもたらし、消化システムの中の物質変成力と深く関わりがあります。 体温が低く、ネガティブな傾向にある人、頭痛、便秘、リューマチ、関節炎など。
オレンジ アクティビティーに対してのエネルギー、「力」「高揚感」「エネルギー」の気分を高め、「安定性」へと発展していきます。肝臓と深く関わっています。 消化~排泄プロセス全体に効果、肝臓、胆のうと脾臓のバランスをとり、化学的プロセスに対しても深く関わります。小児まひなど。
イエロー 暖かさ、意志の力、未来、喜びを体験する。精神と神経システムと意識のプロセスに深く関わっています。 健康的に働くと腸に良く働きかけます。小児まひ、喘息など。
イエローグリーン 希望と若さ、無邪気さと喜び、そして「生」への信頼を与えます。賢臓や肺に関係しています。 ヒステリー、消化器管(「腹下し」など)など。
グリーン(ウ゛ィリディアン) 「霊的な光」を体験するときに出会う色。心にとって、「時間」という体験を与えます。主たる治癒の色彩です。 癌、糖尿病、てんかんなど。
ターコイズ 「冷たさ」を内包し、清浄で新鮮な輝きで、呼吸を助けます。 1部のヒステリー、神経衰弱症(熱を伴う病気とともに)、など。
コバルトブルー はっきりとした日常意識を与え、空間を体験する能力を与え、物事をシャープに見る可能性を与えます。それゆえ、人は直立し、バランスを保つことができます。 膀胱、骨格、腺関係の症状、内分泌の促進、夜尿症、結核など。
インディコ 神秘的な色。熱さと冷たさの間でちょうど良い温度を感じさせます。崩壊と骨化による凝集のバランスをとります。 薬物中毒症、自閉症、心臓.循環器障害、鈍磨、虚脱、便秘、萎縮症など。
ウ゛ァイオレット 宗教性、精神性を自分の思想の中に持ったとき、ウ゛ァイオレットの本質を体験できます。睡眠のとき、肉体を去り、境界へこえてゆくのを助ける色彩です。 精神分裂症、習慣性のある思考からの開放、1部の皮膚の症状など。


村田先生は、オランダにあるシュタイナー学校で、ペインティングセラピーを学ばれました。
9月より、当院にて療法を受けることができます。(予約制です。)