先日ステージ4B(腹水も溜まり、肝転移がある)子宮体がんの女性のがんが当院で3か月の治療後にすべて消失したという事例を経験しました。
調べると何と0.001%の奇蹟的な出来事でした。
この患者さんにいったいどういう治療を行ったのか?その考察を加えて、今回は当院で実施しているがん統合医療についてご紹介させていただきたく思います。
この内容は今年(2026年)7月に名市大病院大ホールで開催されました、中部ハイパーサーミア研究会で発表させていただきましたので、今回はそのスライドをそのまま使ってご紹介させていただきたく思います。(スライド内の*は解説で通信用に追加しました。学会発表や通信での紹介は本人の許可を得ています)
**************************************
(スライド1)

*寛解とは画像診断や血液検査などでがん腫が消失する事。治癒とはその状態が
5年継続した状態。
(スライド2)

*ハイパーサーミアシステムとは、以下①~④の効果が期待された治療法です。
①がん細胞が温熱に弱いという特徴を応用しています。概ね42.5度以上の高温下では、がん細胞は生存率が急激に低下します。②DNA修復阻害(がん細胞の再生を阻害)③局所血流を改善(抗がん剤やVCなどを腫瘍に届けやすくなる)④抗腫瘍免疫の後押し(HSPが増え抗腫瘍免疫を増強、腫瘍の抗原提示能増強、免疫原性細胞死を促す⑤上皮間葉転換EMT(がん細胞が転移しやすくなる)を抑える、等が期待されており、当院でもがん治療の補助療法として使っています。

*COIとはconflict of interest(利益相反)の意味で、企業などから研究費や謝金などを貰っている場合は申告します。つまり、今回の発表に関して、どこの企業とも関係性はありませんという事です。
(スライド3)

*PS0;普段通りの生活ができる状態。因みにPS4とは、ほぼ寝たきりを指す。
(スライド4)

子宮体がんは大きく発育しすでに周囲臓器(卵巣、卵管、大腸、直腸、腹膜、大網など)へも浸潤していました。初回のオペ前の状態では、肝転移は認められません。(前病院CT画像)
(スライド5)

そして2025年12月25日に前病院でオペ実施。子宮+卵巣+卵管+大網+腹膜播種(できるだけ)+リンパ節+浸潤した大腸・直腸合併切除など極力がん腫を取り除かれました。この段階では肝臓は異常なし。その後に抗がん剤を勧められましたが拒否。しかし、約1か月後(2026年1月20日)に実施した腹部CTで肝臓S8に多発転移と腹水が再度貯留し、早期再発の診断にて病院から再度抗がん剤を勧められました。
しかし、それも拒否され、翌年2026年1月22日に当院を「ほかに治療法はないか?」と受診されました。私(演者)も、まだ48歳と若く、思いのほか食欲もあり元気にお過ごしな事から(PS0)やはり抗がん剤を勧めましたが、拒否されました。
そこで、まず当院で実施する治療法を3か月行って、それから再度治療方針を相談することになりました。
(スライド6)

まず当院で実施するスタンダードな治療法を提案しました。高濃度ビタミンC(VC)+αリポ酸+還元電子治療+水素ガスに加えてハイパーサーミア治療を概ね週1回行う事となりました。特にハイパーサーミアは肝転移部と腹膜播種部をターゲットとし、それぞれ隔週で施術しました。

ハイパーサーミアシステム(温熱治療器)

水素吸入器(EMI1)

高濃度ビタミンC点滴

還元電子治療器
(スライド7)

*FMD; Fasting Mimicking Diet(断食模倣食):低カロリー・低糖質・低タンパク質を数日行い、栄養を摂りながら断食に近い代謝状態を作りインスリンやケトン体産生、オートファジーを促す食事法。フナクリで実施中。Hさんは実施されていない。
*がん専門運動指導士:ココフィットで行うがん治療、予防のための運動療法の専門家。筋活によるがん予防効果は証明されており、その人にあった運動を指導します。Hさんも実施した。
フナクリ統合がん治療とは、西洋医学や東洋医学、補完代替医療などを広く取り入れ統合するだけではなく、その人の生活習慣パターン(五活)や、マインドセットなどへもアプローチをする治療法を言います。(スライド6~7の1)Physical treatment, 2)Life style approach , 3)Mental support )
とりわけHさんは、この五活の中では良眠・良食・運動が不足していました。そこで、眠活として昼間30分の散歩と入眠導入剤を使用して、午後10時から朝6時までの休息を取るようにしました。腸活として当院の博子先生(漢方医、食医)による、漢方診察と食事指導(腸内細菌の活性化を図りながら楽しく美味しくがモットー)が行われました。また筋活として以前は運動(歩く)は自己採点50点を笑顔で楽しく散歩を心がけ、現在は90点の運動習慣が身に付きました。温活はもともと好きでしたが、遠赤ドームに毎日入るようにしています。また笑活も「真面目さ」から「楽しむ」ことを意識すると自然と増えてきたと言われます。
そしてとりわけ重要なのはマインドセットです。マインドセットとは「物事の捉え方のクセ」です。ここに大きく影響するのが医師の言葉だと感じてきました。最近では病院ではっきり病名や病態が告知されます。聞いていないのにです。「あなたは**がんですね。すでに肝臓や肺にも転移があります。余命*か月くらいでしょう。治療法はありますが、抗がん剤です。やっても絶対治りません。でもデータ上は*か月寿命は延びると言います。やりますか?」治してもらおうと信頼しようとしている医師から突然にこんなことを言われてはどれほどのショックでしょう。頭は、告知当初真っ白になった後に「余命*か月。絶対治りません」が刻印されます。これをマインドセットと言います。Hさんも同じでした。まだ48歳です。どれほどショックだったかと思います。
私は即座に謝って否定しました。
「まず医師として謝ります。すみません。確かに、過去のデータとしてそれは正しいかもしれませんが、それはあなたではありません。医師のその言葉を信じた人たちのデータです。ステージ4で消えた人は思いのほか沢山います。特徴はその言葉を信じなかったという事。そしてその人たちは同時に、がん前の自分の生き方を反省されています。がん前のその人の生き方が結果的に免疫力を下げ、がんが出てきたからです。がんの原因は悪ではなく無理です。だから、あなたはがん前に、無理し過ぎていた習慣があった・・ただそれだけです。まずその無理(習慣)に気が付きましょう。あなたの事(無理)だからあなたしか気が付けないし、それを訂正できるのはあなただけですから。大事なことはその習慣(クセ)は直さなくて良いという事です。ただ気が付けば良いです。するとそのクセをしなくなりますから。これが新しい生き方です。大丈夫、身体は治るようになっていますから。なぜ無理したか?それはあなたが人が良いからなんです。他人ばかりを大事にしてきた。これからは、同じように自分の身体も大事にしてあげてください。お風呂に入って洗体時には必ず「ありがとう。ご苦労様」と自身を優しく擦ってあげて下さい。今までが真面目過ぎた、人が良過ぎただけなんですから。がんはその証明みたいなものですよ。すると副交感神経やホルモンを介してがん化のスイッチが切れて治るスイッチが自動的に入ります。こうしてステージ4でもがんが消えていくわけです。」とお話しました。
ご本人はこれを「副交感神経優位」と翻訳され、折々「副交感神経!」と唱え、無理をしないことを心がけたと言います。無理しない生き方が始まった瞬間でした。こうしてHさんは「絶対治らない」というマインドセットを「副交感神経!」にリセットしたのです。
(スライド8)

その3か月後のCT画像です。
肝臓のドーム直下(S8)にあった多発の肝転移はすっかり消失しています。また腹水も完全に消失していました。
(スライド9)

CEA*は順調に低下し、この後の8月18日は2.5とさらに低下して安定しています。
(スライド10)

*ポリヴェーガル理論:副交感神経の8割を占める迷走神経には背側迷走神経と腹側迷走神経があるという考え方。生命の危機では背側迷走神経が優位となり同時に免疫抑制がかかる。腹側迷走神経優位となると免疫が活性化するという。
こうして、Hさんはがんへの恐怖を手放していかれました。
まずは、マインドリセット⇒五活の生活習慣⇒できる範囲の補完代替医療により、スライド(8~9)の様に結果が出始めました。
こうしてステージ4BだったHさんの子宮体がん、遠隔転移などは消えていったのです。
Hさんに実施した、当院の関わり(フナクリ統合がん治療)を今一度整理すると、①高濃度VC点滴②αリポ酸点滴③水素ガス吸入④還元電子治療⑤ハイパーサーミア⑥五活の見直し(とりわけ眠活、腸活、筋活)ただしFMDは実施されていない⑦マインドセットのリセットです。勿論その前に、手術によって大きな病変部を⑧外科切除がありました。ただし、あと2つの要素があるのではないかと思われました。
⑨その1つ目がHさんの希望で一切の抗がん剤治療は実施されなかったという事。これにより自分のリンパ球など免疫機構が保全されており、それも今回の寛解に寄与した可能性があります。ただ抗がん剤はがん細胞の抗原提示(免疫細胞に発見されやすくする)という視点からは、決して悪いばかりではありません。漫然と継続するのは私も反対ですが、Hさんの様に個人の意見は尊重さるべきだと考えています。
⑩そして、Hさんの寛解劇の向こうで吐露された背景がありました。それは、会社の上司や同僚の理解です。治療に専念できる環境を準備してくれたとHさんは感謝して言われました。きっと人生真面目で一番気を遣うHさんにすれば、周囲の理解という要素も大きかったと思われました。
こうした①~⑩までのどれかが、または多くの項目が相互複合的に作用して今回の劇的寛解に至ったと考えられます。
いや自然退縮もあるのではないか?と言われる方もいるかもしれませんが、AIによりHさんの事例の詳細(年齢、多発肝転移やがん性腹膜炎があるステージ4Bの子宮体がん、病理型、生化学的データ、臨床的特徴)を全てインストールした上での自然退縮例は0.001%以下でした。10万に1人の確立です。その可能性も否定されませんが、私はそれすら、何かしら好転した理由があると考えています。間違いない事は、がんができる理由もあれば、治る理由もあるという事です。
さらなる考察として~ステージ4の巨木~
さてここからは、さらにHさんのがん寛解についてもう少し考察を深めてみたいと思います。
まず簡単に現代の一般的がん治療に関して、おさらいをしましょう。
まずスライド11を見てください。
がんとはその人の免疫系の病気です。免疫とは身体にとっての異物(細菌やウイルス)や変異体(がん細胞)を身体から除去する仕組みです。本来できたがん細胞は身体のリンパ球など免疫細胞が攻撃し排除するようになっています。
ここで現在のがん治療法は大きく2種類あります。1つが直接がん細胞を叩くという方法。手術、放射線、抗がん剤治療ですね。しかし、この治療法は同時に正常細胞(免疫細胞)も攻撃します。
もう一つは免疫療法で、これは逆に本来のがんを駆除する免疫細胞を刺激活性化することで、持ち前の免疫細胞が活性化し、がんを抑えてくれるという方法です。この免疫療法は直接がん細胞には作用しない(攻撃しない)という特徴があります。
(スライド11)

ご存じの通り西洋医学では、がんの標準治療があり、これは「がんを治す」もっともエビデンスのある治療法であり、当院ではそれを否定する立場ではありません。しかし、問題は、ステージが進み、転移が起こるとステージ4となり、いわゆる積極的治療法は断念されます。これは治療法がなくなったというより、それ以上の西洋医学的治療はむしろしない方が生存率が高いからなんですね。つまり、「叩く」治療法には限界があるという事です。
以前より当院では、アンドリューワイル氏の「本来身体は治るようになっている」という考え方をがん治療の根底に置いています。そのためには治る力(免疫力)をどう活性化するかを五つの生活習慣を見直すことで提案してきました。理想的には、その生き方になるマインドセットがあるはずですが、それに気が付かずとも五か条を活性化する(五活)をすれば、間違いなく身体レベルで免疫活性は上がります。(スライド12)
①睡眠⇒身体を修復する時間帯は睡眠中が中心です。良好な睡眠が重要⇒眠活
②食事⇒身体は食事で出来ています。よって良い食事が重要⇒腸活
③運動⇒身体の免疫は運動でより活性化します。毎日の運動が重要⇒筋活
④加温⇒身体を温めるとリンパ球が活性化します。ゆったり入浴が重要⇒温活
⑤笑い⇒笑いは免疫を活性化します。しかも笑門来福で幸せになれます⇒笑活
①~⑤は人体内で身体の修復機構で免疫細胞を活性化することが分かっています。その修復機構は3つあります。
その1,自律神経経路;特に副交感神経優位でリンパ球系は優位に増加します。
その2,ホルモン経路;セロトニン、成長ホルモン、メラトニンなどで免疫細胞が増加します。
その3,代謝;ω3(オメガ3)などで免疫細胞の膜が合成、また炎症(がん)を鎮静する効果があります。
(スライド12)

つまり、①~⑤は最終的に体内ではその1)~その3)を介して、免疫細胞を活性化するんですね。
このうち五活と免疫活性機構をAIでそれぞれの寄与度を調べてみました。スライドでは、五活と修復機構が並べてあるだけのように見えますが、実は五活にもそれぞれ免疫修復機構への寄与度に違いがあることが分かっています。概ね五活がどの機構を使って免疫細胞を活性化しているかという以下のスライド13に示しました。
(スライド13)


眠活の40%は、ホルモンを介して免疫を活性化します。同様に腸活の55%と筋活の50%は代謝・抗炎症を介して免疫を活性化します。そして、最後に温活の55%と笑活の50%は、自律神経を介して免疫を活性化します。
こうしてがんを抑制する仕組みが出来れば、がんは大きくなれません。スライド14をご覧ください。がんの成長とは見ようによっては木の発育と変わりません。確かに、ステージ4のがんとは大きく育った木に過ぎません。
(スライド14)

がんを植物の種と考えて、その種にせっせと水をあげれば当然大きく育ちいずれ巨木になります。Hさんにとって、この水が何だったかが重要だという事です。
しかし、もっと大事なことは巨木に育っても(ステージ4のがんでも)、その後に水をあげなければそれ以上木は育たないという事ではないでしょうか。
Hさんのステージ4Bの子宮体がんは、まずがんになる生き方がありました。しかし、①~⑩のどれか複数が相互複合的に関連して、Hさんの免疫力がめきめき上がり結果的に水やりが止まり、たった3か月でがんは消えていった(巨木が消えた?)のです。
だから、がんでステージが4と言われようが、手遅れと言われようが、もうやることがないと言われようが、諦める必要はありません。まずは、その水やりが何かを探しましょう。それはあなたがステージ4になるまでの生き方にヒントがあります。そしてそこに気が付いたら、ただその生き方を止めましょう。重要な事は気が付く事です。
私は、この姿が恰もがんの言い分に見えました。がんは「死ね」とは言っていない。「変わりなさい」とだけ言っているとは今までも再三述べてきましたね。
何をどう変えるのか?
どうしてもそれに気が付けない時、リボーン洞戸を訪ねてください。そこは、がんの言い分を聴く施設。もっと早い段階で、がんの原因(木の水)が何か?どんな生き方の習慣(クセ)があるのか?それに気が付けば、もっと早い段階で、きっと本来の自分に戻れるはずですから。
私の結論はがんは「本来で本当の自分に生まれ変わりなさい=Rebornしなさい」と言っていただけなのです。
そしてHさんは、まさにRebornされたお一人だと思っています。